【走ると膝が痛いからといって、必ずしも膝だけに原因があるとは限りません】
2026/10/03
走る動作を身体の仕組みから考える|足裏の感覚・重心・股関節はどう関係する?
「走る」という動作。
私たちは子どもの頃から自然に行っているため、普段はあまり深く考えることがないかもしれません。
しかし、身体の動きを細かく見ていくと、走るという動作は非常に複雑です。
足を前に出して、地面に着いて、蹴る。
一見するとそれだけのように見えますが、実際には、
足裏の感覚・足首・膝・股関節・骨盤・体幹・腕振り・重心移動
など、多くの要素が連動しています。
そしてスポーツでは、ただ真っすぐ走るだけではありません。
サッカーなら走りながらボールを扱い、バスケットボールなら急加速・急停止・方向転換を行います。
野球では短い距離を一気に加速し、テニスでは細かくステップを踏みながらボールに反応します。
もちろん陸上競技では、「走る」という動作そのものがパフォーマンスに直結します。
今回は、そんな「走る」という動作について、ふうりん接骨院の視点から考えていきます。
そもそも「歩く」と「走る」は何が違う?
歩くことと走ること。
単純に「速いか遅いか」の違いだと思われるかもしれませんが、動作として大きな違いがあります。
歩行では、基本的にどちらかの足が地面に接しています。
一方、走行では両足が地面から離れる空中局面があります。
つまり走る動作では、
片脚で身体を支える
↓
身体を前へ移動させる
↓
地面から離れる
↓
反対側の足で接地する
という動作を左右交互に繰り返しています。
しかも、走る速度が上がるほど短い時間の中でこれを行う必要があります。
そのため、筋力だけではなく、
・バランス
・関節の動き
・身体の位置
・タイミング
・足裏から得られる感覚
・重心移動
なども重要になってきます。
走る動作を5つに分けて考えてみよう!
今回は分かりやすく、
①接地
②荷重
③重心移動
④蹴り出し
⑤空中
という5つの流れから考えてみます。
実際の走行ではこれらが明確に分離しているわけではなく、連続して起こっています。
しかし、動きを理解するために分けて考えてみましょう。
① 接地|足が地面に触れる瞬間
まずは足が地面に接する瞬間です。
走っている人を見ると、
「かかとから着いた方がいい?」
「つま先から着いた方がいい?」
「ミッドフットがいい?」
といった疑問を持つ方も多いと思います。
しかし、接地方法だけを見て「これが絶対に正しい」と決めるのは難しいところです。
走る速度や競技、身体の特徴などによって接地の仕方は変わります。
ここで考えたいのは、
「どこで着いたか」だけではなく、「身体に対してどこに足を着いたか」
という点です。
例えば、身体よりかなり前方に足を伸ばして接地すると、身体の進行方向に対してブレーキになるような力が生じる場合があります。
反対に、身体の重心に近い位置で接地できれば、次の荷重や重心移動につながりやすくなることがあります。
つまり、
足だけを見るのではなく、足と身体全体の位置関係を見ることが大切です。
足裏は「地面との接点」
ここからが今回特にお伝えしたい部分です。
走るとき、私たちの身体と地面が直接接している場所。
それが足裏です。
シューズを履いていても、その中では足裏が地面からの力や変化を受け取っています。
足裏には感覚を受け取る仕組みがあり、
「どこに圧がかかっているのか」
「身体がどちらへ傾いているのか」
「地面にどう接しているのか」
といった情報を身体が利用しています。
つまり足は、単に身体を支えるための土台ではありません。
地面の状態を身体に伝える“センサー”のような役割も持っている
と考えることができます。
「足裏の感覚」がなぜ大切なのか?
例えば片脚で立ってみてください。
そのとき、足裏のどこに体重を感じるでしょうか?
かかとでしょうか。
足の外側でしょうか。
母趾球付近でしょうか。
それとも足裏全体でしょうか。
少し身体を前後左右へ動かしてみると、足裏に感じる圧の場所が変化すると思います。
身体はこうした足裏からの情報も利用しながら、姿勢やバランスを調整しています。
走るときには、この処理をさらに短時間で繰り返します。
接地する
↓
地面から情報を受け取る
↓
身体の位置を調整する
↓
次の動作へ移る
という流れです。
そのため、走る動作を考える際には筋力だけでなく、足裏でどのように地面を感じているのかという視点も大切になります。
② 荷重|片脚で身体を受け止める
足が地面に接した後は、その足に身体の重さが乗ってきます。
このとき重要なのが、
足首・膝・股関節が協調して動くこと。
走っているときの身体は、地面から力を受けます。
それを一つの関節だけで受け止めるのではなく、複数の関節を使いながら対応しています。
例えば膝だけで衝撃を受け止めようとすると、膝周囲に負担が集中する可能性があります。
しかし、
足首が動く
+
膝が動く
+
股関節が動く
というように複数の関節が連動すれば、身体全体で動きを作りやすくなります。
片脚で支えるときに「骨盤」も重要
走る動作の大部分は、片脚で身体を支える動作の連続です。
右足で接地しているとき、左足は地面から離れています。
このとき骨盤や体幹が大きく崩れてしまえば、身体の重心位置も変化します。
例えば、
・骨盤が横へ大きく移動する
・上半身が左右に揺れる
・膝が内側へ入りやすい
・足部が必要以上に内側・外側へ偏る
といった動きにつながる場合があります。
そのため走りを見るときには、足だけではなく、
骨盤がどのように移動しているのか
を見ることも重要です。
③ 重心移動|「どこに乗るか」より「どう移動するか」
ここは今回の記事の大きなポイントです。
スポーツ指導などで、
「母趾球に乗ろう」
「つま先に体重を乗せよう」
「かかとに乗らないようにしよう」
などと言われることがあります。
もちろん、その競技や動作によって意識するポイントとして使われることはあります。
しかし、人間の動作はずっと同じ場所に体重を乗せ続けているわけではありません。
走るときには、接地から蹴り出しまでの間に足裏へかかる圧が変化していきます。
つまり重要なのは、
「どこに乗れば正解か?」だけではなく、「重心をどう移動させているか?」
という考え方です。
母趾球に乗れば正解?
「母趾球に乗る」という言葉はスポーツの現場でよく聞きます。
しかし、最初から最後まで母趾球だけに体重を集めれば良いという意味ではありません。
例えば走行中、
接地した場所から身体が前へ進み、
足裏への荷重位置も変化し、
最後は足趾も使いながら地面から離れていきます。
つまり、
接地 → 荷重 → 重心移動 → 蹴り出し
という一連の流れが重要です。
一点だけに乗ろうとしすぎると、かえって身体が硬くなったり、本来自然に起こる重心移動を妨げたりすることも考えられます。
足の外側に乗り続けていない?
走る人の足を見ていると、足裏の外側へ体重が偏っているように見えるケースがあります。
もちろん一瞬外側へ荷重すること自体が悪いわけではありません。
問題は、
そこから次の動作へ重心を移動できているかどうか。
足部だけではなく、
・足首の可動性
・股関節の動き
・骨盤の位置
・体幹の安定性
・接地位置
などによっても足裏への荷重は変わります。
そのため「外側に乗っているから足だけ直す」という考え方ではなく、身体全体を見る必要があります。
重心は身体の真下だけを通るわけではない
走るという動作は、身体を前方へ移動させ続ける運動です。
そのため重心も常に変化しています。
重要なのは、
身体の重心と接地点の関係
です。
足が身体より大きく前に出れば、その足は身体の前方にあります。
そこから身体が足の上を通過し、さらに前へ移動していきます。
つまり走るとは、
身体の重心を次の支持脚へ受け渡し続ける運動
とも考えられます。
右足から左足へ。
左足から右足へ。
この重心の受け渡しが繰り返されることで、前へ進んでいきます。
④ 蹴り出し|強く蹴れば速く走れる?
走るとき、
「地面を強く蹴ろう!」
と考える方も多いと思います。
確かに地面に力を加えることは必要です。
しかし、「蹴る」ことだけを強く意識すると、身体に余計な力が入り、動作が硬くなる場合もあります。
重要なのは、
身体が前へ移動する流れの中で地面に力を伝えること。
足首だけで無理に蹴るのではなく、
股関節
↓
膝
↓
足首
↓
足部・足趾
と身体全体が連動することで、次の一歩につながります。
股関節は走る動作の大きなエンジン
走る動作を考えるうえで、股関節は非常に重要です。
股関節は身体の中でも大きな筋肉が集まる場所です。
特に走る際には、
・脚を前へ運ぶ
・身体を支える
・脚を後方へ動かす
・骨盤を安定させる
など、多くの役割に関わります。
走っている姿を見ると足先に目が行きがちですが、実際には股関節から脚全体がどのように動いているのかを見ることも重要です。
股関節がうまく使えないと?
例えば股関節を後方へ動かしにくい状態だったとします。
すると身体は別の場所で動きを補おうとする場合があります。
腰を反らす。
骨盤を必要以上に前へ傾ける。
膝や足首を多く使う。
歩幅を変える。
こうした「代償動作」が起こる可能性があります。
これは走る動作だけに限りません。
人間の身体は、ある場所が動きにくければ別の場所を使って目的の動作を達成しようとします。
そのため、
痛みが出ている場所と、動作の問題が起きている場所が必ず同じとは限りません。
⑤ 空中|次の接地を準備する時間
地面から足が離れると空中局面に入ります。
ここでは次の接地に向けて脚を前方へ運びます。
このときも、
・股関節
・膝
・足首
・骨盤
・体幹
・腕振り
が連動しています。
脚だけを前へ出そうとするのではなく、身体全体の動きの中で次の接地位置を作っていきます。
腕振りは「ただ腕を振っている」だけではない
走るときには自然に腕を振ります。
右脚が前に出ると左腕が前へ。
左脚が前に出ると右腕が前へ。
これは身体の回旋運動とも関係しています。
走るとき、下半身だけが動いているわけではありません。
骨盤と胸郭なども動きながら、身体全体で前へ進んでいます。
腕振りは、その動きを調整する要素の一つです。
そのため肩周囲や胸郭が硬く、腕振りが小さくなっている場合、走り方にも変化が現れることがあります。
「体幹を固める」=良い走り?
スポーツでは「体幹を固めろ」と言われることがあります。
しかし走る動作では、身体を完全に固定しているわけではありません。
必要なのは、
動かないことではなく、必要な場所を安定させながら必要な場所を動かすこと。
体幹には身体の力を上半身と下半身の間で伝える役割があります。
ガチガチに力を入れるのではなく、動きの中でコントロールできることが重要です。
足裏だけ整えれば走りは変わる?
ここまで足裏の重要性について説明してきました。
では、足裏だけをトレーニングすれば良いのでしょうか?
答えは、それほど単純ではありません。
足裏は地面との接点ですが、その上には、
足首
↓
膝
↓
股関節
↓
骨盤
↓
体幹
があります。
例えば股関節が大きく内側へ入れば、膝や足部の位置も変化します。
逆に足首の動きが少なければ、その影響が膝や股関節へ現れる場合もあります。
身体は一つのつながりとして考える必要があります。
走ると膝が痛い=膝だけの問題?
例えば、
「走ると膝が痛くなる」
という方がいたとします。
もちろん膝そのものの状態を確認することは重要です。
しかし、走行動作を見ると、
・接地位置
・足首の動き
・足裏への荷重
・膝の向き
・股関節の動き
・骨盤の安定性
・体幹の位置
・重心移動
など、膝以外にも確認したいポイントがあります。
同じ「膝が痛い」という症状でも、走り方や身体の特徴は人によって異なります。
「正しい走り方」は一つではない
インターネットやSNSでは、
「この走り方が正解」
「この接地は間違い」
といった情報を見かけることがあります。
しかし、身体の大きさや骨格、筋力、競技、走る速度、目的などは人によって異なります。
100mを走る人。
マラソンを走る人。
サッカー選手。
バスケットボール選手。
ボルダリングのアプローチで走る人。
全員がまったく同じフォームになる必要はありません。
大切なのは、
その人が行いたい競技や動作に対して、身体を無理なく連動させられているか
という視点です。
「足裏の感覚」を簡単に確認してみよう
自宅でも簡単に確認できます。
裸足で自然に立ってみてください。
そして足裏のどこに体重を感じるか確認してみましょう。
次に片脚立ちをしてみます。
このとき、
「親指側?」
「小指側?」
「かかと?」
「前の方?」
と足裏へ意識を向けてみてください。
さらに軽く膝を曲げたり、身体を前後左右へ動かしたりすると、足裏の圧が移動するのを感じられると思います。
これが重心移動を感じる第一歩です。
※痛みがある場合や不安定感が強い場合は無理に行わないでください。
スポーツでは「感じる能力」も大切
トレーニングというと、
筋力を強くする。
柔軟性を高める。
持久力をつける。
といったものを想像しやすいと思います。
しかしスポーツでは、
自分の身体が今どこにあるのかを感じる能力
も大切です。
足裏で地面を感じる。
片脚で身体を支える。
重心がどちらへ移動しているのか感じる。
その感覚を使って次の動作へつなげる。
こうした部分もスポーツ動作を考えるうえで重要になります。
走る動作は「全身運動」
ここまで見てきたように、走る動作は脚だけの運動ではありません。
足裏で地面を感じる
↓
足首・膝・股関節で身体を受け止める
↓
骨盤・体幹で身体をコントロールする
↓
重心を前方へ移動させる
↓
地面へ力を伝える
↓
腕振りと連動しながら次の一歩へ進む
この流れを左右交互に繰り返しています。
だからこそ、走ることで痛みや違和感が出る場合には、症状が出ている場所だけではなく、身体全体の動きを確認することが大切です。
ふうりん接骨院では「動き」も確認します
豊川市小坂井町のふうりん接骨院では、スポーツ時の身体のお悩みに対して、痛みや違和感がある部分だけを見るのではなく、必要に応じて身体全体の動きも確認します。
例えば、
・足裏への荷重
・左右の重心移動
・足首の動き
・膝の向き
・股関節の可動性
・骨盤の動き
・体幹の使い方
・片脚での安定性
・実際のスポーツ動作
などです。
必要に応じて、筋肉や関節へのケア、ストレッチ、動作訓練、体軸・重心の調整、インナーマッスルトレーニングなどを組み合わせながら、その方の身体やスポーツに合わせて考えていきます。
「走ると膝が気になる」
「走っていると片側だけ疲れる」
「足の外側ばかり使っている感じがする」
「もっと身体をうまく使って走りたい」
「スポーツ中の走り方を一度見てほしい」
このようなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
まとめ|走るとき、足元から身体全体を考えてみよう
今回は「走る」という動作を身体の仕組みから考えてみました。
走る動作で大切なのは、単純に「脚力が強いか」だけではありません。
・足裏で地面を感じること。
・接地した足へ身体を乗せること。
・足裏の中で荷重を移動させること。
・足首・膝・股関節を連動させること。
・骨盤や体幹で身体をコントロールすること。
・次の一歩へ重心を受け渡すこと。
こうした小さな動作が連続することで「走る」という一つの動作になります。
そして、どこか一つだけを「正解」に当てはめるのではなく、身体全体のつながりを見ることが大切です。
普段何気なく行っている「走る」。
一度、自分は足裏のどこで地面を感じているのか、重心がどう移動しているのかに注目して走ってみると、今までとは違った身体の感覚に気付くかもしれません。
ふうりん接骨院
豊川市小坂井町大堀38-1 モデストコザカイ102
スポーツによる身体のお悩み・日常生活での身体の不調など、お気軽にご相談ください。
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ふうりん接骨院
住所:愛知県豊川市小坂井町大堀38−1
モデスト コザカイ 102
電話番号:0533-95-0192
豊川にてスポーツ特化の施術
豊川でボキボキしない整体を実施
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